フランス代表MFオーレリアン・チュアメニは、リーグ・アンでトップクラスのパフォーマンスを示し、2022年夏に約112億もの移籍金でレアル・マドリードに加入した。次世代のスーパースターの呼び声高い超新星は、どのようなプレースタイルを武器としており、どのようなキャリアを歩んでいるのか?本記事で紹介していく。
生年月日 | 2000年1月27日 |
国籍 | フランス(カメルーン) |
所属クラブ | レアル・マドリード |
ポジション | MF |
身長 | 187cm |
利き足 | 右足 |
経歴 | FCジロンダン・ボルドー→ASモナコ→レアル・マドリード |
中盤を牛耳るダイナモ。強靭なフィジカルとリーチの長さを活かし、相手選手にボールが入った瞬間に刈り取るハンターだ。中盤であればどのポジションでも遜色なくプレー可能だが、主戦場としてダブルボランチの一角、もしくはアンカーの役割を担っている。
ピッチ上のあらゆる局面に顔を出し、縦横無尽に走り回る圧倒的な運動量を誇る。相手のパスコースを読み切るインターセプトも得意としている。瞬発力・加速力ともに優れたスピードを備え、カバーできるテリトリーの広さで言えば、現時点で世界最高クラスと言える。また、攻撃面でも、状況を打開するサイドチェンジやロングフィードを持ち味としている。最終ラインからボールを受けた際、相手選手のプレッシングを鋭い反転で躱してから、力強いドリブルで前線まで持ち運ぶ推進力も備えている。一方、3列目からボックス内に走り込むフィニッシュワークは決して不得手ではないものの、さらなる成長が見込める今後の伸び代の段階だ。
チュアメニ本人はフランス代表で同僚であるチェルシーMFエンゴロ・カンテと、アンチェスター・ユナイテッドMFポール・ポグバを憧れの存在と公言していたが、まさにカンテとポグバを足して割ったようなハイブリッドな中盤選手と言える。
2021-22シーズンのリーグ・アン第23節リヨン戦において、アンカーに配置されたチュアメニのプレーをまとめた動画。チュアメニのインターセプトやボール奪取から一気にカウンターを仕掛けて決定機を生み出すというスタイルが、チーム全体に浸透していることがわかる。
https://twitter.com/Ligue1UberEats/status/1490692966981279745
【引用:Ligue1UberEats公式Twitter】
ボルドーの下部組織で頭角を現したチュアメニは、2017-18シーズンの途中に当時17歳でトップチーム昇格を果たす。翌年に行われたヨーロッパリーグ予選のヴェンツピルス戦でプロ初ゴールを決めると、そのままルーキーにして先発の座を勝ち取り、一気に主力として才能を開花させた。2020年にモナコへと移籍し、リーグ・アン屈指の中盤選手として飛躍を遂げている。
カメルーン人の両親を持つが、世代別代表で生まれ育ったフランスを選択。U-17、U-19などで主力として活躍した。2021年にはA代表に選出され、2022年3月に開催されたコートジボワール代表との国際親善試合では、後半アディショナルタイムにCKからヘディングを叩き込む劇的な決勝弾をマークし、これが代表初ゴールとなった。
2022年夏の移籍市場で、多くのビッグクラブが獲得に乗り出すとされている最注目株の1人となっていたが、リバプールやPSGから関心が寄せられていたが、レアル・マドリードへの移籍が決定している。入団の記者会見で「ムバッペからPSGに移籍しないかと勧誘されていた」と明かしたが、「僕の第一希望は常にレアルだった」と、新天地への忠誠心を示している。
プライベートではバスケットボールを趣味としており、自身のInstagramとTwitterでも頻繁にバスケットボールの選手やチームの投稿をリツイートしている。また、NBAのレジェンドであるレブロン・ジェームズを崇拝している。
中盤で圧倒的な運動量とスピードを誇るチュアメニは、相手選手の足元にボールが入った瞬間に奪い取るデュエルや、パスコースを読み切るインターセプトを武器としており、カバーする範囲の広さは世界でも屈指と言える。また、瞬発的なサイドチェンジやロングフィード、さらにドリブル突破も得意としていることから、カンテとポグバを足して割ったようなハイブリッドな特徴を備えている。レアル・マドリードへの移籍が決定し、次なるスター候補の一角を背負う存在であるのは間違いないだろう。