城福浩のプロフィール
U-17日本代表 監督…AFC U-17選手権優勝
FC東京 監督…ナビスコ杯優勝
ヴァンフォーレ甲府 監督…J2優勝
サンフレッチェ広島 監督…J1リーグ2位
東京ヴェルディ 監督…2022年〜現在
カタールW杯で“死のグループ”と言われているのが、日本が所属するグループEだ。直近の3大会で優勝を経験しているドイツとスペインが同居しており、世界でも注目を集めている。現在東京ヴェルディで指揮官を務めている城福浩氏は、ドイツとスペインの注目選手をそれぞれ挙げている。
日本とグループ初戦で対戦するドイツからは、バイエルン・ミュンヘンの超新星MFジャマル・ムシアラを指名している。
ドイツ代表の注目選手は、ムシアラ。まだ19歳と若いが、常に落ち着いたプレーや判断を見せており、大物の風格さえ漂わせている。代表でもクラブでも、主戦場はトップ下になるが、強豪国やビッグクラブ相手にもトップ下で輝きを放つことができているのは、前を向く技術、パイタルエリアに侵入していくスピード、パスの精度、決定力など、どの分野においてもすでにトップクラスだからこそ。あの若さでその領域に到達しているのは驚くべきこと。
ムシアラの最大の武器は、スペースのない高い位置でもボールを受け即座に前を向くアジリティの高さだが、21歳の時にドルトムントへと加入した当時のMF香川真司を思い出させる特長を備えていると見解を述べている。
ムシアラを見ていると、ドルトムントに加入した当初の香川真司を彷彿とさせる。相手DFに挟まれながらも鋭い反転で打開するプレーや、カットインしながらボディフェイントとキックフェイントを小刻みに入れてわずかなシュートコースを射抜くプレーなど、まさしく香川が得意としていた形だが、ムシアラも非常に高いレベルで披露している。代表ではバイエルンのチームメートも多く、本領を発揮できる土台が整っている。グループリーグを突破すれば、今回のW杯で主役に名乗りを上げる可能性もありそうだ。
日本とグループ最終戦で対戦するスペインからは、マンチェスター・シティMFロドリの名を挙げている。
スペイン代表の注目選手は、ロドリ。スペインが真骨頂としているポゼッションサッカーは、やはりアンカーが鍵を握る。アンカーがいかに前を向いてゲームメイクできるかで、チームの出来が大きく変わってくる。今世界で最も質の高いポゼッションサッカーを展開しているのがマンチェスター・シティだが、ロドリはそのチームで不動の地位を築いており、ペップにとって最も欠かせない選手の1人となっている。
ロドリと言えば、191cmの屈強な体格の持ち主で、攻守ともにコーナーキックの場面でも存在感を放つ。また、足元の技術に優れているため、ボールロストが非常に少なく、長短のパスも供給できる。守備の貢献だけでなく、攻撃の起点としても重要な役割を担っている。
スペインは守備を持ち味としているチームではない。アタッキングサードに人数をかける攻撃的サッカーが軸である中で、ロドリは守備の安定を保ちながらボールを捌き、チャンスとなれば強烈なミドルシュートで得意を奪える。万能的ピボーテの代表格であり、実際に現在のサッカー界のおいて3本の指に入るアンカーと言っても差し支えないはず。ロドリのパフォーマンスが、今大会のスペインの行方を左右することになるだろう。
日本代表はカタールW杯でドイツ、スペインという強豪国との対戦を控えている中、城福浩氏は注目選手として、ドイツからムシアラ、スペインからはロドリを挙げた。ドイツ戦では19歳の超新星をトップ下でいかに前を向かせないか、スペイン戦では世界最高峰のアンカーをいかに攻撃の起点とさせないかが鍵を握ることになりそうだ。
※当記事のインタビューは2022年11月17日に実施したものです。
U-17日本代表 監督…AFC U-17選手権優勝
FC東京 監督…ナビスコ杯優勝
ヴァンフォーレ甲府 監督…J2優勝
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東京ヴェルディ 監督…2022年〜現在