スポルティングからプレミア昇格チーム、フラムへの移籍が発表されたパリーニャ。ポルトガルリーグで思う存分活躍した彼にとって、プレミアリーグは満を持して挑む場と言えよう。本記事ではそんなポルトガル代表ボランチ、ジョアン・パリーニャについて紹介していく。
生年月日 | 1995年7月9日 |
国籍 | ポルトガル |
所属クラブ | フラムFC |
ポジション | MF |
身長 | 190cm |
利き足 | 右足 |
経歴 | スポルティングCP→モレイレンセFC (loan)→CFベレネンセス (loan)→SCブラガ (loan)→フラムFC |
ジョアン・パリーニャは中盤のボランチでプレーをする。主に守備的な役割を任されるが、190cmの身長で中盤の空中戦を制することができる事に加えて、地上戦の勝負においてもデュエルを仕掛けて相手の攻撃に自由を許さない。実際、2021-22シーズンのポルトガルリーグではタックル数で6位を記録。名門スポルティングで欠かせない守備の要になっていることが分かる。また効果的な守備をするためのポジション取りにも定評があり、予測力も高いことが窺える。
このディフェンスからボールを奪うと、即座に周囲を見渡し、前にいる味方の攻撃陣へボールをパスする。ドリブルなど直接攻撃に絡むことは少ないが、パス成功率は88%と確実に前へと繋いでいる。
強いて課題を挙げるとするならば、彼のシュート能力は少し疑わしい所があるが、パリーニャに託す役割を考えれば気にする必要はないだろう。このシュート力も年々向上しており、ミドルシュートさえ武器にする日が来るかもしれない。
このようにパリーニャは守備的ミッドフィルダーとして、十分すぎる能力を持ち合わせている。
前述した通り、守備的な選手であるためゴール数は少ないが、190cmの身長を活かしたヘディングは攻撃でも脅威であり、CKから点を決めている。チャンスとみるやゴール前まで迫ってくる長身ボランチを正しく対処するのは非常に難しいだろう。
2012年、17歳でスポルティングCPのユースチームに加入したパリーニャは2部のBチームで少しずつ出場機会を増やしていく。2015-16シーズンには1部のモレイレンセ、翌季には同じく1部のベレネンセス、出場機会が得られなかったスポルティングでの一年を経て、2018-20の2年間では名門ブラガと、レンタル移籍を繰り返す修行の時間を送る。2020-21シーズン、ブラガでのカップタイトルを引っさげ、満を持して帰ってきたスポルティングでパリーニャは主力の座を掴み、シーズン初め(コロナウィルスにより欠場)以外は全ての試合に出場。リーグ戦とカップ戦の2冠に輝く。
この活躍から2021年3月にはA代表でデビュー。同夏に開催されたEUROにも出場する。
ポルトガルを代表する守備的ミッドフィルダーとして名を馳せるようになったパリーニャは、欧州の中堅クラブのみならず名門クラブまでもが注目するように。確実にスポルティングには残らないと言われていたが、遂にプレミアリーグ昇格を果たしたフラムへ1720万ポンド(約28億円)で移籍。イングランドの地へ赴くこととなった。
妻は賞も受賞する歌手で、出会いはブラガ在席時代にスタジアムへゲストとして歌いに来た時だという。2021-22シーズンのオフにはモルディブへ旅行している様子がSNSにアップされている。
3クラブへのレンタル移籍を経てポルトガルを代表する名ボランチとなった苦労人のパリーニャ。いよいよ幼少期から過ごしたポルトガルから離れ、挑戦することなった世界最高峰のリーグでどれだけ通用し、そしてどれだけ活躍出来るのか。注目である。