小倉勉のプロフィール
U-17日本代表 ヘッドコーチ… AFC U-17選手権優勝
日本代表 コーチ… 南アフリカW杯ベスト16
U-23日本代表 ヘッドコーチ…ロンドン五輪ベスト4
大宮アルディージャ 監督…J1残留
ヴァンフォーレ甲府 ヘッドコーチ…J2優勝
横浜F・マリノス SD…2017年〜2022年
東京ヴェルディ ヘッドコーチ…2022年〜現在
カタールW杯における優勝候補の筆頭と目されているのが。FIFAランキングで1位に君臨するブラジル代表だ。数々のJクラブを指揮し、現在は東京ヴェルディに就任している城福浩氏と、ロンドン五輪のヘッドコーチを務め、同クラブでヘッドコーチを務めている小倉勉氏は、ブラジル代表選手の注目選手を挙げている。
言わずと知れた、世界最高峰のプレミアリーグで、世界最高峰のチームの正守護神を務める2人。今世界で最も注目を集める2チームの両GKを擁するブラジル代表が、カタールW杯に向け、果たしてどちらをレギュラーに据えるのか?もしくは、W杯史上で異例となる“GKローテーション”に踏み切るのか?それぞれの特長は異なるが、エデルソンもアリソンも、近代サッカーのGKに必要な要素を兼ね備えている。
2021-22シーズンのプレミアリーグは、マンチェスター・シティとリバプールが頭ひとつ抜けた強さを誇示し、一騎討ちの優勝争いを演じた。エデルソンはシティ、アリソンはリバプールで正守護神の座を確立している中、両チームともにリーグ最少失点を記録している。一方、両GKがなにより際立っていたのは、バックパスで戻された際、相手選手から猛烈なハイプレスを掛けられるわけだが、両者とも華麗なテクニックでいなし、そこからの正確なロングフィードでチャンスメイクまで演出する“技術力”だ。
GKの立場は本来、ピッチで最もリスクを犯さない、犯してはいけないポジションであると考えられていた。その従来の概念を覆したのがこの2人のGKだと思っている。本来のGKの役割は、シュートストップ、クロス対応、ブレイクアウェイであり、クラシックなGKの能力としては、おそらくクルトワが世界No.1だろう。一方で、ブラジル代表の両GKは、これらの能力に加え、類稀なる足元の技術、キックの正確性・多彩性、そして、リスクをリスクと感じさせないゴール前の落ち着いたボール捌きや、ビルドアップ能力が突出している。ブラジル人GKだからこそとも言えるが、守備面に注目されがちな従来のGK像を、テクニックという武器で変えてみせたエデルソンとアリソンによる世界最高のポジション争いは、非常に興味深い。
「今、世界最高のアンカーは誰か?」と尋ねられた際、カゼミーロとファビーニョの名前を挙げる方が大半なのではないだろうか。レアル・マドリードとリバプールのCL決勝でも、両者は中盤の底で見事なパフォーマンスを披露していた。間違いなく、2人ともアンカーとして世界最高の領域に達している。そんな2人が、奇しくも同じブラジル代表でポジションを争うことになっている。役割的にも、両者の同時起用はあまり現実的ではない。実際、チッチ監督はカタールW杯の南米予選で、カゼミーロとファビーニョを交互に起用していた。本大会では、どちらを主力として据えるのか。これは非常に難しい選択であり、実際、チッチ監督もまだ決めかねているのではないだろうか。
CL優勝を果たし、三冠を成し遂げたレアル。CL決勝で敗れたものの、国内二冠を達成したリバプール。世界トップレベルの両チームで、カゼミーロとファビーニョはアンカーとして確固たる地位を築いているが、両者とも相手選手を潰すフィルター、言わば守備的MFであるため、よほどの緊急事態ではない限り、2人が先発として横並びとなる可能性は低く、実際にブラジル代表では実現していない。カタールW杯でも片方がレギュラー、もう片方がベンチにならざるを得ない“贅沢な悩み”を抱えることになるが、城福浩氏は両者のプレースタイルの違いについても言及している。
カゼミーロの方が、シンプルなディエルが強い。カウンターを受ける危機の場面でも、決定機を的確に潰してくれる。フィジカルの強さはもちろんだが、激しいタックル、飛び込まない構えを使い分ける対応力・判断力は突出している。ファビーニョに比べ、センターバックへのカバーリングも優れており、守備陣に絶大な安定感をもたらしている。
対するファビーニョは、読みを強みとしている。インターセプトに加え、相手のパスコースを見越し、足元に入った瞬間に球際で奪い切るなど、1vs1になりきる前の、言わば事前の潰しに関しては、ファビーニョに軍配が上がるだろう。ただし、相手との完全な1vs1となってしまった場合、個の力のある相手とのディエルで突破されるケースもあった。マンチェスター・シティ戦でのデ・ブライネの先制点がわかりやすい例になるだろう。
その一方で、ファビーニョの方が比較的高い位置でボールを奪取することが多いことに加え、スルーパスの質も非常に高いため、ファビーニョからのパスやチャンスメイクで得点が生まれることも多い。彼自身もアンカーながら、PKを含めて今季公式戦8ゴールを記録している。
チッチ監督が最終的にどのような決断を下すのかはわからないが、2人の能力を考えると、対戦相手の相性を判断した上で、カゼミーロとファビーニョを使い分けるというのが、最善の策とも言えるかもしれない。
リーグ最終節まで降格争いに巻き込まれたリーズ・ユナイテッドの中で、11ゴール3アシストを記録。両脚とも非常に精度が高く、ドリブル突破の成功率も世界トップクラスを叩き出している。現時点でプレミアリーグ最高の右ウイングの1人として数えられている。プレミアというハイレベル舞台で二桁ゴールを奪う得点力はもちろんだが、それ以上に、アタッキングサードでのチャンスメイクを持ち味としている。そして、ビエルサから鍛え上げられた機動性と献身性は、これまでのブラジル人選手でもあまり見ることのなかったタイプと言える。ブラジル代表ではすでに主力に定着しており、今夏の移籍市場ではバルセロナを筆頭に、多くのビッグクラブの関心を報じられており、次世代のスター候補として期待できる逸材だ。
世界屈指のトッププレーヤーが集うカナリア軍団。各ポジションにワールドクラスを擁しているが、特に小倉勉氏はリバプールGKアリソンとマンチェスター・シティGKエデルソンの“守護神ポジション争い”、城福浩氏はレアル・マドリードMFカゼミーロとリバプールMFファビーニョの“アンカーポジション争い”に注目していた。カタールW杯でも優勝候補の筆頭であるだけに、日本代表戦の選手起用も重要なテストとなるはずだ。
U-17日本代表 ヘッドコーチ… AFC U-17選手権優勝
日本代表 コーチ… 南アフリカW杯ベスト16
U-23日本代表 ヘッドコーチ…ロンドン五輪ベスト4
大宮アルディージャ 監督…J1残留
ヴァンフォーレ甲府 ヘッドコーチ…J2優勝
横浜F・マリノス SD…2017年〜2022年
東京ヴェルディ ヘッドコーチ…2022年〜現在
U-17日本代表 監督…AFC U-17選手権優勝
FC東京 監督…ナビスコ杯優勝
ヴァンフォーレ甲府 監督…J2優勝
サンフレッチェ広島 監督…J1リーグ2位
東京ヴェルディ 監督…2022年〜現在