レアル・マドリードは2021-22シーズンに、リーガ・エスパニョーラ、UEFAチャンピオンズリーグ、スーペルコパ・デ・エスパーニャと三冠を達成。“白い巨人”の完全復活を印象付けたシーズンとなった。また、CL制覇の賞金やスポンサーからのボーナスを含め、今夏の移籍市場では560億円以上もの予算を確保しているとも報じられており、すでにチェルシーからドイツ代表DFアントニオ・リュディガーをフリートランスファーで獲得することに成功している。レアルは来季を見据え、移籍市場で今後どのような立ち回りを見せるべきなのだろうか?現時点での実現度をあえて鑑みず、「Off The Ball」編集部内で独自の見解を談論した。
レアルの補強は「商業的な意味合いも重要視している」
補強すべきポジションは明確で、右ウイングですよね。当時のディ・マリアがそうだったように、今は可変でバルベルデを右ウイングに配置していますよね。その起用法はアンチェロッティ監督の真骨頂ではありますが、実際に補強は必要だと思います。
右ウイングは補強するだろうね。ペレス会長は、もちろんチームを底上げする戦力として補強を進めるけれど、商業的な意味合いも重要視している。有望な若手選手を獲得しつつ、現時点で世界的に市民権を得ているトップ・オブ・トップの選手も狙っているはず。今年の補強は抑えた上で、来季にフリーでモハメド・サラーの獲得に乗り出す可能性もありえるんじゃないかな。
確かに、ムバッペは戦力の要素に加えて、商業的な計算も立ちますもんね。そういう視点で考えると、今季はないでしょうが、実はソン・フンミンはありなんじゃないかなとも思っています。
ムバッペ破談の余波も?「レアル補強のウルトラCは…」
シティのガブリエル・ジェズスも、戦力と商業のバランスを踏まえて、いいところだろうね。噂が上がっているラヒーム・スターリングも充分な人気株。あとは、ラウタロ・マルティネスもどうかな。インテルは近年、財政難に苦しんでいる分、オファーによっては交渉がスムーズに進む可能性もある。最前線はもちろん、ウイングも遜色なくプレーできるのも大きい。レアルの弱点としては、ベンゼマ不在時に深刻な得点力不足に陥ること。ラウタロ・マルティネスは、その弱点を補うこともできる。
レアル補強のウルトラCで、ネイマールの獲得はありなんじゃないかと思っています。ムバッペがPSGに残留し、チーム構成における決定権を手にしたことで、ネイマールの立場は極めて不透明なものになっています。獲得目前にまで迫ったムバッペを取り逃したことで、結果的にネイマール獲得に至る、というストーリーがあっても面白いなと。
レアル加入が決定的なチュアメニは「3〜4年後には世界最高の中盤選手」
右ウイング以外に関しては、クロースとモドリッチの年齢を考えると、中盤の補強は1人は必要。オーレリアン・チュアメニの補強は是が非でも実現させたいはず。ポグバとカンテを足して割ったような、攻守においてハイブリッドな選手だし、3〜4年後には世界最高の中盤選手になっていると思っている。
右ウイングで主力に定着するワールドクラスの補強に成功したら、バルベルデを本来の主戦場である中盤に戻す可能性もありますよね。いずれにしても、レアルが右ウイングの補強をどう考えているか次第で、他のポジションの補強の進め方も変わっていきそうです。
レアル夏の補強策のまとめ
2021-22シーズンに三冠を成し遂げたレアルは、“白い巨人”の新たな黄金期を築き上げるべく、来季に向けた補強も積極的に進めることが予想される。「Off The Ball」編集部では、
- ブラジル代表FWガブリエル・ジェズス(マンチェスター・シティ)
- イングランド代表FWラヒーム・スターリング(マンチェスター・シティ)
- アルゼンチン代表FWラウタロ・マルティネス(インテル)
- ブラジル代表FWネイマール(PSG)
- フランス代表MFオーレリアン・チュアメニ(ASモナコ)
- エジプト代表FWモハメド・サラー(リバプール) ※来季以降
- 韓国代表FWソン・フンミン(トッテナム) ※来季以降
上記のメンバーが、今夏の移籍市場、もしくは来夏の移籍市場でレアルが獲得しにいく可能性があると推測するに至った。実際にどのような補強策を進めるのか、注目が集まる。