城福浩のプロフィール
U-17日本代表 監督…AFC U-17選手権優勝
FC東京 監督…ナビスコ杯優勝
ヴァンフォーレ甲府 監督…J2優勝
サンフレッチェ広島 監督…J1リーグ2位
東京ヴェルディ 監督…2022年〜現在
3バックシステムは現在、イングランド代表・フランス代表・ベルギー代表などのナショナルチームや、トッテナム・チェルシー・インテルといったビッグクラブなどで採用されている。アントニオ・コンテ監督やトーマス・トゥヘル監督といった世界屈指の戦術家が愛用するシステムとして知られている。
前編は「4–3-3システムのメリットや戦術的な狙い」というテーマで配信したが、後編では、3バックシステムに実際どのようなメリットがあるのかについて取り上げる。東京ヴェルディで指揮官を務める城福浩氏が、これまでの監督キャリアで3バックシステムを導入してきた実績がある中で、その戦術的な狙いについて、「Off The Ball」公式YouTubeで解説している。
3バックシステムは4バックと比較すると、各ポジションに配置される選手の役割がより明確となる。ウイングバックに運動量が求められるのが前提にはなるが、守備時は最終ラインが5枚となるため、相手としては5レーンが埋められてしまい、4バックに比べてスペースを見出すのに苦労することになる。一方で、自陣でのポジティブトランジションの際に、当然ながら守備に人数を割いた分、攻撃を手厚くできないケースも出てくる。
3バックシステムに関しては、4-3-3システムの考え方で言えば、相手を広げる役割を担うのはどのポジションかいうと、ウイングバックになる。マイボールになった時に、相手を広げる立ち位置を取る。広がった間のスペースにシャドーが構えるといった形が基本になる。3-4-3と3-5-2と様々なシステムがあるが、これは属人的なもので、そのチームにどのような選手がいて、どの選手のストロングから逆算するか、誰と組み合わせるか等が絡んでくる。いずれにしても、攻められている時も(5バックの形になって)サイドに人がいるので、相手の最終ラインを広げようとしても、横68mに5枚がいるわけだからそれほど広がらないし、穴が空かないんだよね。だけれど、その場合、前線の守備の枚数が4バック時に比べて少なくなる。そうなると相手のビルドアップ時に自分達のFW(1トップ、または2トップ)の横のスペースを上手く使われた時、プレッシャーに行きにくくなる。
実際に3バックシステムにおける戦い方については、城福浩氏が下記のYouTube動画でホワイトボードを使用しながら細かく解説している。
また、3バックシステムにおいて、重要な要素となってくるのが“センターバック(CB)の攻撃参加”だという。具体的な要点に関しては、下記のYouTube動画で説明している。
3バックシステムに関して、守備をソリッドにする目的で採用されるイメージが世間的には強いこととは思うが、相手を広げるウイングバックの攻守における役割や、押し込む場面でフリーになりやすいCBの持ち運びなど、守備面だけでなく、攻撃面でも強みを発揮するシステムであることを城福浩氏に動画を通して具体的に解説いただいた。前編では「4–3-3システムのメリットや戦術的な狙い」というテーマを取り扱っているので、そちらもぜひご一読ください。
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※当記事のインタビューは2022年6月5日に実施したものです。
U-17日本代表 監督…AFC U-17選手権優勝
FC東京 監督…ナビスコ杯優勝
ヴァンフォーレ甲府 監督…J2優勝
サンフレッチェ広島 監督…J1リーグ2位
東京ヴェルディ 監督…2022年〜現在